墓石の風化について
明治4(1871)年に設置された真田山陸軍墓地は、全国で80ヶ所以上つくられた陸軍墓地の中でも、最古の歴史を持っています。それだけに、納骨堂や墓碑等の傷みが激しく、殊に墓碑は材質のもろさも加わって、その多くが風化や崩壊の危機に直面しています。特に、墓碑の傷みは著しいものになっており、全墓碑のうち、70%近くが何らかの傷みが見受けられ、その内、1000基を超える墓碑がいつ崩壊してもおかしくない状態にあります(崩壊危険度マップ参照)。
平成7(1955)年より約3年間かけて行われた国立歴史民俗博物館の専門学者による調査でも、その恐れが強く指摘され、早急な対策が必要であると訴えられております。当法人では、平成25(2013)年度から、まだ状態の良い墓碑において、崩壊が進行しないよう保存していく活動を行っています。今後は、崩壊寸前の墓碑についての対策も行っていきます。
しかし、民間の力だけでは、活動にも限度があり、早くから関係官庁に対策を要請し、また、各界から浄財を慕って部分的に修復も重ねてまいりましたが、目的達成にはまだ程遠い感があり、現在も会をあげてこの問題に取り組んでおります。